ファクタリングで債権譲渡通知書押印済を要求される理由!
ファクタリングで債権譲渡通知書押印済が求められる理由
違法なファクタリング会社からファクタリング(貸金)を受ける際に、一般的には、売掛債権の債権譲渡通知書に押印することが求められます。
債権譲渡通知書とは、債権譲渡者(売掛債権者=借入人)から第三債務者(売掛債務者である取引先)に対して、債権譲受者(ファクタリング会社=貸金業者)に対して債権を譲渡した旨を知らせる通知です。
債権譲渡は、この債権譲渡通知が行われることによって、対抗要件を取得することとなりますので、それ以降、第三債務者(売掛債務者である取引先)は、債権譲受人(ファクタリング会社=貸金業者)に対して売掛代金の支払いを行わなければならず、債権譲渡者(売掛債権者=借入人)に支払ったような場合は、間違った債権者に支払ったということとなり、債権譲受人(売掛債務者である取引先)に対しても支払わなくてはいけない(二重払いしなければいけない)と言うこととなります。
すなわち、この債権譲渡通知書は、ファクタリング(貸金)の借主(債権譲渡者(売掛債権者=借入人))が行うべきものなのですが、これに署名してしまうと、債権譲受者(ファクタリング会社=貸金業者)が通知書を発送してしまうことがあり、知らないうちに、ファクタリングの債権譲渡担保が実行されてしまうのです。
特に違法なファクタリング会社は、債権譲渡者(売掛債権者=借入人)が一日でも支払を遅れたりすると、すぐに債権譲渡通知を第三債務者(売掛債務者である取引先)に対して送付してしまいます。
第三債務者(売掛債務者である取引先)がテキトーな会社であればよいのですが、これが上場会社であったり、上場会社でなくともしっかりしている会社である場合、債権譲渡者(売掛債権者=借入人)の信用不安が顕在化しますので、直ぐに取引停止にされてしまいます。
そのような、重要な債権譲渡者(売掛債権者=借入人)に取引停止にされたら会社の存亡にかかりますので、債権譲渡者(売掛債権者=借入人)としては、死に物狂いで違法なファクタリング会社に対して支払うしかないのです。
非常にうまく仕組まれた違法なファクタリングですが、実質的に貸金であり、公序良俗に反し無効であり、不法原因給付であるとして、返済義務もないとの見解もあります。