ファクタリングの手数料(金利)の適正相場(費用相場)?!3%でも年利36%相当に!

ファクタリングの手数料(金利)の適正相場(費用相場)?!3%でも年利36%相当に!

ファクタリングの手数料(金利)の適正相場(費用相場)は?

ファクタリングを利用する際には、メリットばかりに目をやるのではなく「手数料」にも注視しなくてはいけません。

手数料は各ファクタリング会社によって異なってきます。

そのため、より効率よく資金を調達するためには、相場通りか、もしくはそれ以下の手数料を提示してくる業者を選定すべきなのです。

ただし、そのためにはまず、ファクタリングの相場を知る必要があります。
そこでここでは、ファクタリングの手数料相場や、手数料から優良業者を選ぶ方法などの情報を徹底解説していきます。

ファクタリングの手数料とは?

ファクタリングには「買取手数料」が発生する

ファクタリングを「借入」と勘違いしている方は少なくありません。しかし、ファクタリングとはあくまで「売掛債権の買い取り(譲渡)」になります。

仮に借入による資金調達である場合には金利や利息が発生することとなりますが、ファクタリングは借入ではないためそのようなコストは発生しません。

その代わりに、ファクタリングを利用する際には、ファクタリング会社へ支払う「買い取り手数料」がかかります。

手数料に対する規制

金利にはしっかりと金利規制があるため、法外な金利を提示されたとしても「違法」とすぐに気づきます。

しかし、ファクタリングに関しましては、明確な手数料の規制が現状定められていません。
そのため、設定している手数料は業者間で異なり、中には相場から大きくかけ離れた手数料を提示してくるような悪徳業者も存在します。

どの業者を利用するかは完全に自己責任であるため、知識が乏しい状態でファクタリングを利用する場合は特に注意しなくてはいけないのです。

過去の契約実績やクチコミ、対応のよさ、手数料の明示などの情報をしっかりと見定めた上で、優良業者を選定していく必要があります。

ファクタリング手数料の相場

3社間ファクタリング

『3社間ファクタリング』とは、以下の3社間で行われる取引方法です。

ファクタリング利用者(企業)
②売掛先会社(取引先)
ファクタリング会社

3社間ファクタリングの最も大きな特徴は、「売掛先への債権譲渡通知が必要」という点です。
債権譲渡通知が売掛先へ届くため、ファクタリングによって資金を調達していることが売掛先へ発覚してしまいます。

3社間ファクタリング手数料の相場は?

3社間ファクタリングの手数料の相場は、売掛債権金額の『1%~5%程度』です。
売掛金の未回収リスクが低い分、2社間ファクタリングよりも手数料が安く設定されています。

2社間ファクタリング

2社間ファクタリングとは、以下の2社間で行われる取引方法です。

ファクタリング利用者(企業)
ファクタリング会社

2社間ファクタリングは、ファクタリング会社と利用者の2社間で契約が完結します。よって、ファクタリングで資金を調達していることが売掛先へ発覚する事がありません。

ファクタリングを利用したことが売掛先へばれてしまうと、資金繰りの悪化などを危惧され信用問題に発展してしまう可能性があります。

そのようなリスクを回避したい方に、2社間ファクタリングは向いています。

2社間ファクタリング手数料の相場は?

2社間ファクタリングの手数料相場は、売掛債権金額の『10%~30%程度』です。
2社間ファクタリングは、3社間ファクタリングと比べるとファクタリング会社にとってのリスクがあがるため、手数料が高めに設定されています。

3社間ファクタリングの場合は、売掛先へ債権譲渡通知を送付できるため、売掛金を直接売掛先からファクタリング会社へ振り込むことが可能となっています。

しかし、2社間ファクタリングは債権譲渡通知を行わないため、一度利用者の元へ売掛金が振り込まれたあとに、ファクタリング会社はその売掛金を回収しなくてはいけないのです。

すんなりと回収できれば問題ないのですが、中には振り込まれた売掛金を使ってしまう方もいらっしゃいます。

そのような未回収リスクがあるため、2社間ファクタリングは3社間ファクタリングよりも手数料が高くなっているのです。

手数料の内訳

登記費用

ファクタリングを利用する場合、ファクタリング会社は第三者対抗要件に備えるために債権譲渡登記を行います。

対抗要件を満たすことで、ファクタリング会社は第三者へその債権が自分のものであることを主張できるようになるためです。
また、登記費用の内訳は以下の通りです。

【登記費用内訳】
①債権譲渡登記費用:1件あたり約7~9万円程度
②抹消登記事務代行報収:1~2万円の手続き費用

高額な登記費用は、極力抑えたいところです。
ですので、もし登記費用を抑えることを最優先と考える場合は、3社間ファクタリングでの取引を行うことを推奨します。

債権譲渡登記は対抗要件を満たすために行うのですが、実は債権譲渡通知を売掛先に送付することでも対抗要件は満たすことができるのです。

「売掛先にファクタリングの利用が発覚しても問題ない」という場合は、登記費用を削減できる3社間ファクタリングを検討してみましょう。

しかし、登記費用なんて大した金額ではありません。

印紙代(登記事項証明書交付費用などを含む)

ファクタリングの契約を結ぶ場合、契約書の印紙代や登記事項証明書交付などの費用が必要となります。

しかし、印紙代なんて大した金額ではありません。

ファクタリング会社の利益

ファクタリング手数料の『ほとんど』は、ファクタリング会社の利益となります。ただし、その中には人件費も含まれます。

手数料はどのように決まるのか?

売掛先与信

ファクタリングの手数料は、「売掛先与信」によって大きく異なってきます
売掛先が信用できる企業である場合、その分売掛金の未回収リスクも減るため、それと比例しファクタリング会社も手数料を下げることができるのです。

ファクタリングの掛け目は『75%~95%程度』が一般的ですが、売掛先与信次第で大きく前後する可能性があります。

買取債権金額

ファクタリングの手数料は、どのくらいの金額の売掛債権をファクタリングするかでも異なってきます。
基本的に、買取債権金額が大きいほど手数料は優遇されやすいのです。

例えば、1,000万円と100万円のファクタリングを比較した場合、金額の大きい1,000万円のファクタリングの方が低い手数料を提示されやすくなります。

これまでの取引回数

ファクタリングの手数料は、これまでのファクタリング会社との取引回数でも大きく異なってきます。

例えば、初めてファクタリングを利用する場合、信用が不足しているためそこまで大きな金額の取引は望めません。
中には、買取金額に「月商の30%まで」というような上限を設定している業者もあります。

特に2社間ファクタリングの場合は、売掛金の未回収リスクも大きいためファクタリング会社も慎重に契約を行うのです。

逆にいえば、取引を積み重ね信用を得ることができれば、手数料も下げることが可能となります。

A社、B社、C社というように異なるファクタリング会社を利用するよりも、同じ業者と何度も継続して取引を行うほうが安い手数料でファクタリングを利用できるようになるのです。

優良業者は手数料から見極める

償還請求権の有無

ファクタリングを利用する上で、「売掛先が倒産したとしても、利用者は責任を問われない」と考える方は多いです。
しかし、それは『債還請求権なし(ノンリコース)』であった場合に限ります。

売掛先の倒産リスクなどを考慮した場合、当然ノンリコースであるほうが望ましいでしょう。
しかし、全てのファクタリング会社がノンリコースであるわけではないため、必ず契約前の確認が必要となります。

銀行やノンバンクのファクタリング

ファクタリングサービスは、銀行やノンバンクなども行っています。
しかし、これらの金融機関のファクタリングは売掛債権の買取ではなく、あくまで売掛債権を担保にした「借入」となるのです。

ですので、審査にはかなり時間がかかるようになり、更には担保や保証人も求められてしまいます。
なにより、担保に入れた売掛金が未回収となった場合には、利用者はその責任を問われる可能性が高いです。

ノンリコースでのファクタリングを希望する場合は、銀行やノンバンクではないファクタリング会社を選定したほうがいいでしょう。

債還請求権あり・なし(リコース・ノンリコース)のメリットデメリット

債還請求権なし(ノンリコース)の場合は、売掛先が倒産し売掛金が未回収となったとしても、その責任を利用者が問われることがありません。
ですので、万が一のリスクを排除したいならば、ノンリコースでのファクタリングがおすすめです。

しかし、ノンリコースには「債還請求権あり(リコース)と比較して手数料が高い」というデメリットもあります。
逆にいえば、手数料をできるだけ抑えたいならばリコースのほうが向いているのです。

リコースと、ノンリコースのどちらを選択するかは売掛先の与信次第でもあります。
倒産や売掛金の入金の遅れなどの危険がない売掛先ならば、リコースを選択するのも一つの手段です。

消費税が含まれているか

ファクタリングに消費税はかかりません。ですが、中には手数料に消費税を含んでくる悪徳業者もあります。

気づかずに契約を締結してしまう方も少なくないので、見積書の確認や契約書を控えておくことを徹底しましょう。

着手金が含まれているか

着手金を取るかどうかは、業者によってまちまちです。
利用者にとっては、当然着手金を無料としているファクタリング会社のほうが望ましいでしょう。

そのほかでは、事務手数料に関しましても取る業者と取らない業者があります。
事前に事務手数料がかからないファクタリング会社をリストアップしておけば、更なるコストダウンに期待できるでしょう。

手数料を安く抑えるコツ

売掛先との信頼関係を築く

ファクタリングでは、自社ではなく売掛先や売掛金に対して審査が行われます。中でも重要視されるのが、利用者と売掛先の信頼関係についてです。

例えば、ファクタリングする売掛金が取引期間の短い取引先のものでしたら、「まだ信用が低い」と捉えられるため、手数料も高額に設定されてしまうでしょう。

信用がないと期日通りに支払いが行われない可能性が上昇し、その分売掛金が未回収となるリスクが高まるためです。

逆にいえば、これまで長期に渡って取引を行い、振込み実績があるような売掛金ならば通常よりも手数料を安くしてもらえる可能性があります。

売掛先との信頼関係を築くことが、ファクタリングの手数料を抑える近道なのです。

継続してファクタリング会社と取引を行う

ファクタリング会社と取引を重ねる事も、手数料を下げるための重要なポイントとなります。

例えば、2社間ファクタリングの場合、売掛金が一度利用者を経由します。
その利用者が信頼のおける人物(企業)であれば問題ないですが、信頼関係のない相手であれば、ファクタリング会社としてもリスク回避のために手数料を高く設定せざるをえません。

ですので、取引実績を積み重ねれば、おのずと手数料を下げることも可能となります。

手数料が20%であっても年利換算すると240%にもなる!売り上げの20%を取られていることに注意!

しかし、ファクタリングを一度だけ使うのなら良いのですが、多くのファクタリング利用者は、ファクタリング会社から継続的にファクタリングをし続けます。

それは、ファクタリングの手数料が『10%~30%程度』と非常に重く、それ以上の利益を上げることができないので、ファクタリング地獄から永久に抜けることができないという事情があります。

ファクタリング会社に『10%~30%程度』も手数料を取られているということは、売り上げの『10%~30%程度』をなくしているのと同じです。『10%~30%程度』と言ったら、粗利相当であると言いう会社も多いでしょう。それだけの金利を払っているのに、翌月ならファクタリングを返済できると思う方がおかしいでしょう。

多くのファクタリング利用者は、ファクタリング会社から継続的にファクタリングをし続けますので、また、売掛債権(ファクタリング対象債権)は、通常、月末締めの翌月末払いですので、ファクタリングの期間は通常1ヶ月です。毎月『10%~30%程度』の手数料を払うということは、年利120-360%相当もの金利負担をしているのと同じなのです。

ここのところをよく考えて、ほんとうに、ファクタリング取引をするのかどうかを決めなければいけません!

ファクタリングの仕訳方法を知る

勘定科目

ファクタリング債権の会計処理は、その会社によって手段がまちまちです。どのような会計処理方法があるか、以下の例を参考にしましょう。

①『売掛金』のまま処理する場合

会計処理するファクタリング債権が得意先のものか、それともファクタリング会社のものかをしっかり分かるように明記するのがポイントです。

②『未収金』として処理する場合

『未収金』とは「通常の営業取引で発生したもの」であり、『売掛金』とは「通常の営業取引以外で発生したもの」となります。

ファクタリング会社への債権譲渡は「通常の営業取引以外で発生したもの」となるため、未集金として処理するケースもあります。

『ファクタリング』の勘定科目がない場合の対処法

最近では販売管理ソフトを利用し、会計処理を行う企業も多いです。しかし、場合によっては販売管理ソフトに『ファクタリング』の勘定科目がないケースもあります。

その際の対処法としましては、売掛金の残高として残るのを避けるために『手形』として処理することをおすすめします。

ファクタリング割引料の勘定科目

ファクタリング割引料は、以下のどちらかの勘定科目で処理しましょう。

①売上債権譲渡損
②売上債権売却損

また、ファクタリング割引料は『支払利息』として計上することはできません。
ただし、売上債権の科目を使っていない状況に限り、『その他雑支出』として計上することは可能となっています。

まとめ

ファクタリングの手数料には、明確な規制がありません。
ですので、手数料というコストをどれだけ抑えることができるかは、利用者次第となります。

より多くの資金を調達するためにも、しっかりと相場を把握し優良業者のファクタリングサービスを活用していきましょう。